- 01.10.03
海外の様子|2001年10月03日|intercoiffure
インターコワフュール モンディアルパフォーマンス
9月17日月曜日
パリの凱旋門をワグラム通りに下ったランピエー劇場にてインターコワフュールのモンディアルパフォーマンスが行われました。この日一日かけてインターコワフュールの各国代表が、各セクションで様々なショーを披露しました。
先ずアメリカのテロで被害に遭った方々へ黙祷を1分間、アメリカの友人達を思い、ICD世界会長クラウス・ペーター・オックス氏の挨拶でショーが始まりました。午前の部はインターコワフュールコレクション2002/インターコワフュール・モンディアル(各国のプレゼンテーション)/ ジュニアの部の3部。午後の部は5名のアーティスト(美容師)によるプレゼンテーションが行われました。
collection2002
インターコワフュールコレクション2002:
インターナショナルチームの5名(ドイツ/ フィンランド/ ミネアポリス(アメリカ)/ イタリア/ 日本)が2002年のインターコワフュールのラインをそれぞれのコンセプトに基づきスタイルや技術を説明しながら発表しました。
湯谷純明氏
インターコワフュール・モンディアル
インターコワフュール・モンディアル:
アイスランド/ ウクライナ共和国/ オーストラリア/ ポーランド/ フランス/ 南アメリカ代表/ イギリス/ 日本の8カ国がそれぞれのチームでステージを飾りました。
Ukraine
Austria
アイスランドはDJやサックス・ダンサーを起用、ウクライナはパンク調、オーストラリアは40年代をテーマにこの時代のスタイルを今風にアレンジし音楽や背景はこの時代をフューチャーし、ポーランドはドラマチックな舞台を、フランスはフランスで最も多いブロンドをテーマにそれに合わせたカラーやメッシュ、カットのアレンジを表現しました。ギラロッシュ等のオートクチュールを起用しシンプルながらもエレガンスな仕上がりにモード:パリを感じられました。
Poland
France
South America
そして南アメリカはカラフルでゴージャスなシニョンを、イギリスはイギリスらしいカットと共にシニョンもパンク調にまとめていました。日本は「禅・エレガンス」というコンセプトで7人の美容師がそれぞれの「禅・エレガンス」をシニョンで表現しました。
Great Britain
Japan
18カ国の若い美容師
そして午前の部の最後:「ジュニア」は18カ国の若い美容師が6名ずつ交代でステージに立ち、その技術を披露しました。これはこれからの若い美容師育成の為にICDのギョーム財団が力を入れているセクションです。今年はジュニアの為に「フォーラムセミナー」を5日間行ったそうです。
その内容はモード・マガジン・セミナー・フォトセッション等、各国の若い美容師達のコミュニケーションを図りモチベーションを高めていこうという目的です。
午後の部
ロマン(フランス)
テーマはAthematique [ 無題 ]
従来彼特有の一束カット:ロングの髪の毛を綺麗に整え引き詰めてゴムで一束にまとめその束の残った部分をバッサリとカットする方法で、ロマンのステージを見た人なら誰でも知っている筈のそのカットですが「未だ同じ事をしている」と言う様に見せない、見えない所に素晴らしさを感じました。
モデルはスポーティなカジュアルな下着姿で、コレグラファーを使うわけでもなく、音楽の中をロマンとモデル達が歩き回るだけのもの。今回は髪の毛を二つに分け耳の少し上のところで、やはりピッチリと束ねてバサッと切ったのですが今らしい動きのあるグラデーションがカジュアルさを、長めの襟足にフェミニンさが出ていて、このセンス、感覚はいかにもロマンらしいところです。
Roain(カット)
Roain(Gパン)
その後ロングのモデルが出てきたかと思うと穴をあけたジーンズを逆さにかぶせてショールの様に見せたり、引っ詰めたシニョンに毛皮を巻いてあり、その毛皮を取ると、シニョンのてっぺんに犬の好物の骨の形をしたものをのせている等、冗談の様でありながらバランスが取れていて面白く、単純に楽しめました。
でも会場の皆さんはどう感じたのでしょう?たぶん賛否評論でしょうね。そう思って、あらためて現状を考えてみますと美容師さんは本当に真面目ですね。みんな一生懸命にそれぞれ綺麗なものを作ろうとしています。
Roain(作品)
それは大切な事だと思いますが、個人的には、美意識を持った不良の美容師さんがもっと居ても面白いと思います。私はこんな悪戯(いたずら)心?遊び心のある美容師さんにどんどん頑張って欲しいと思います。
フランク・アボガドリ(フランス)
テーマは「動きの中のカラー」様々なカラーを使ってのシニョン。色をテーマにしてのステージは色とりどりの衣装に合わせカラーを施したシニョン。衣装と同色の付け毛を使っての豪華なシニョン等、数々のシニョンを華やかに披露してくれました。
アド・ペター(オランダ)
カット・テクニック・カラー・スタイリングと題して今シーズンのカットスタイルをドライカットで、又今シーズンのカラーを、そして最後にシニョンをと今年のコレクションを見せてくれました。
カミーユ・アルバン(フランス)
パリジェンヌをテーマに普段着のパリジェンヌからマガジン:雑誌の中のパリジェンヌに至るまでを見せてくれました。パリを中心にフランスに多くのフランチャイズ展開をし幅広くパリジェンヌから支持される彼女らしいナチュラルなカットとフェミニンなスタイリング。タイトルがパリジェンヌだけあってそのスタイルは全てサロンでパリジェンヌ達が着こなしていくスタイルばかり。
そのプレゼンテーションもモデルが出てきてカット/スタイリング/ウォーキング。最後にスタジオワークでのシニョンを見せるという古典的なものでした。奇抜さはなくともナチュラルなサロンワークという美容師の本来の仕事を忠実に表現していたステージには好感が持てました。又、ステージの上で若いスタッフが出て技術をし、それをベテランがしっかりバックアップしていた所も印象的でした。
クラウス・ペター・オックス(ドイツ)
インターコワフュール世界会長のクラウス氏のテーマはBad Blondes。スモークをたいた中でヒップホップを踊るモデル達は全てダンサー。その衣装は黒のレザーブーツやスカート、ジャケットに白いシャツ等が非対称を強調したステージでした。そのパンクっぽい衣装や音楽に今のドイツのモードを感じました。
最後に世界会長のクラウス・ペーター・オックス氏は、ステージに上がった人、舞台裏でサポートしてくれた人、今日このショーの為に働いてくれた総勢359人の人々に感謝をし挨拶をしました。そしてこのインターコワフュールを今まで支えてきた歴代の会長:アレキサンドル・ド・パリとモーリス・フランク氏へも感謝をし、会場の皆さんに紹介しました。
二人の歴代の会長は立ち上がり、振り向いてみんなに手を振ると、会場中から割れるばかりの拍手が起こりました。改めてこの二人の美容業界に於ける存在の大きさを感じさせられる一瞬でした。このお二人に心からの敬意を表してモンディアル・パフォーマンスは終了しました。
国際文化学園 企画室(PARIS France) 小川 真理
東京の美容専門学校は国際文化理容美容専門学校。美容師・理容師の国家資格免許の取得に向けてヘアメイク・カット・ネイル・ブライダル・エステ・着付など、美容のすべてを学ぶ環境です。技術専門の教員が中心に授業や就職面をサポートします。また入学者を募集しています。総合型選抜(旧:AO入学)、学校推薦型選抜【指定校制】(旧:指定校推薦入学)、学校推薦型選抜【公募制】(旧:公募制推薦入学)、一般選抜(旧:一般入学)などのご相談は、オープンキャンパス・個別の見学会にてお待ちしております。