パリ市のアル　サン　ピエール美術館で日本のアール　ブリュットの展覧会が開かれています。


この美術館は観光名所モンマルトルの丘の麓にあるにも関わらずパリの観光ポイントから外れ、ひとりでのんびり、友達との時間を楽しんでいるパリの日常があります。目の前に観光グループの喧噪を見ながら、この空間にある空気の差が妙に面白く感じます。



ART BRUT：アール　ブリュット、私は日本であまり聞いた記憶がないのですが、フランスの画家ジャン　デュビュッフェが使い始めた言葉だと聞いています。アール　ブリュットの言葉の概念や歴史はとても興味深い所ですが、ここでそれを書くと長くなってしまうので下記のHPを見て下さい。それぞれの角度からその興味を深めて頂ければと思います。
www.art-brut.jp


この展覧会はアール　ブリュット＝「生の芸術」では日本の障害を抱える方々が施設で病院でおうちで制作された作品を紹介しています。いろいろな制限の中で生活、制作をしている作家さん達がパリで展示会をしたり、パリに来る機会を得られた事はとても嬉しく思います。そしてこの旅の後の作品もいつか是非見てみたいと思います。　　　　　　　　　　　　　


私は学校に行く前くらいの子供たちの絵も大好きです。勢いがあって、大胆で、創造力に溢れているところが。この展覧会に行く前に無意識に、そんな作品を、それに近い作品を頭に描いていましたが、全然違いました。好きか嫌いかというと、好きなも作品と嫌いな作品が極端にありました。当然の事なんでしょうが、ちょっと驚きました。

共通して親しみが持てた点は、誰でも手が届きそうな日常的な素材で制作されている事。そして自由なところ。こういうとやはり、幼児の絵に似ている様に聞こえますが違うんです。それはしっかり大人の作品です。何が違うのか考えてみました。その自由な作品の中には生きてきた時間が見える、それが違う感じがしたのでしょう。。。

この展覧会は来年2011年1月02日まで行われています。パリに来る機会のある方は是非。

Hall Saint-Pierre
2, rue Ronsard 75018 Paris
Tel : 01 42 58 72 89
metro：メトロ：Anvers / Abbesses
開館時間：毎日 10h00 - 18h00
www.hallesaintpierre.org

国際文化学園　企画室(PARIS France)