国際文化理容美容専門学校

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  • 16.02.15
  • バレンタインデー

 バレンタイン (2).jpg

 

 2月と8月は、昔から「にっぱち」といって、サービス業には鬼門といわれています。売り上げが上がらない月なのです。

 そんな2月にあって、最大の商機といえるのが2月14日を頂点としたバレンタインウィークです。この商機を逃さじと、バレンタインキャンペーンを展開した理美容サロンも少なくないと思います。

 クリスマスやハロウィン同様、バレンタインも、日本ではちょっと変わった形で発展しました。諸外国と違うところを挙げてみます。

1) チョコレートが必須アイテムであること

2) 女性から男性に渡す(告白する)こと

3) 義理チョコという習慣があること

4) キリスト教が全く意識されていないこと

 まだいろいろありますが、とにかく外国と違ってかなりイベント色が強いのと、何がなんでもチョコレートであるというところが日本風。

 どうして日本ではそうなったのかについて、毎年この季節になるとテレビのクイズ番組などでもよく扱われます。あるチョコレートメーカーが仕掛けたという説がもっぱらですが、真偽は不明です。チョコレートの会社が音頭を取ったにせよ、ここまで普及したというのは、日本人がよほどチョコ好きだったのか、日本のチョコがよほどおいしかったのか。

 日本でバレンタインデーが始まったのは1950年代だといわれますが、全国的に普及したのは70年代のことだったと記憶しています。小学生も中学生も、男子も女子も、2月14日が近くなるとそわそわし始めて、教室のいたるところでひそひそ話がはじまって、14日当日、男子生徒は、戦利品を競うモテ組と、無関心を装うモテズ組とにもののみごとに二分されたものでした。80、90年代のバブル全盛期には、バレンタインデーもまさに狂乱のイベントと化し、チョコレートにとどまらず、高級酒やブランド品がプレゼントされ、そのお返しも半端なものではすまなくなり、パーティやイベントがこれでもかというくらいに企画されていました。

 

バレンタイン (1).jpg

 

 いまではすっかり静かになって、後発イベントのハロウィンに市場規模で逆転されるまでになりました。バレンタインデーをビジネスとしてとらえると、あきらかに後退といえるでしょう。

 しかし、日本の季節行事として見てみると、なかなか趣き深いものになっています。チョコレートの渡し方にも、従来の本命チョコ、義理チョコに加えてさまざまなバリエーションが生まれています。たとえば「お返しチョコ」は、男性がチョコをもらったらその場でお礼のチョコを渡すというもの。ホワイトデーと違って間髪入れずに返さなければならないので、あらかじめもらうことを想定して用意しておかなければなりません。最近一番のトレンドは「ごほうびチョコ」。女性のセルフプレゼントで、かなり現実的というか実利的。

 古い世代からはいろいろ言われる現代の若者ですが、昔に比べて、型にはまることを嫌う人が増えているような気がします。力強さはなくとも、地に足がついた新しい若者文化が生まれる予感を感じます。(S)

(国際文化学園FaceBook 〈2月8日〜12日〉を再構成したものです)

 

 

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