- 23.05.26
襲ねの美
5月は新緑の季節。
さまざまに芽吹く草木の緑は鮮やかで、近景の山から遠景の山へと連なっていくグラデーションは美しい。
考えてみれば、自然界は色のグラデーションで溢れている。夜明けや夕暮れ時の空のグラデーションは心に染みるし、燃える紅葉の山々もしかり。
移ろう季節を、人は迎える喜びと見送る寂しさをもって過ごしているが、先人はきっとその季節きせつの色を身のまわりに留め置きたいと願ったに違いなく、なかでも身につける衣服にその思いを強く託してきたに違いない。
平安の頃に起こったとされる『五衣唐衣裳』(いつつぎぬからぎぬも=十二単の正式名称)装束はその最たるものといえ、衣の襲(かさ)なりに季節の移ろいを映したに違いない。
このほど、そうした十二単の色の襲なり(グラデーション)を愉しむ企画が、本学(国際文化理容美容専門学校 渋谷校/国分寺校)の『創立70周年記念事業』の一環として行われた。
『十二単〜襲ねの美』と題したこのイベント、東京都港区南青山の『スパイラルホール』を会場に5月11日(木)から14日(日)まで4日間開催され、1日8ステージ、全32公演を上演。
『紅梅』(こうばい)、『萌黄』(もえぎ)、『紅葉』(もみじ)、『帛』(はく)と名づけられた、それぞれに春夏秋冬を表現した十二単の着装ステージは圧巻で、紅梅・萌黄・紅葉は同一ステージに、帛は単独でのステージに登壇し、移ろいゆく季節を『襲ねの美』として表現した。
本学・荘司礼子校長はその全てのステージでお服上げ(着付け)を披露し、延べ3000名に及んだご来場者の皆さんを魅了したようでありました。
また、本学に本拠を置く『平安装束 東京道場』では、十二単を着る・着せる『装束体験会』を、本学・渋谷校8号館で4日間同時開催。装束体験の待ち時間には装束の詳細な解説もあり、来訪されたお客様のなかには青山でのステージを観た後にいらした方もあったそうで、まさに『見て聞いて体験する』というフルコースを満喫された方もいらしたとか。そのお方、お腹いっぱいになってしまって、後で胃薬を飲んだとか飲まなかったとか…、なんちゃって。
東京の美容専門学校は国際文化理容美容専門学校。美容師・理容師の国家資格免許の取得に向けてヘアメイク・カット・ネイル・ブライダル・エステ・着付など、美容のすべてを学ぶ環境です。技術専門の教員が中心に授業や就職面をサポートします。また入学者を募集しています。総合型選抜(旧:AO入学)、学校推薦型選抜【指定校制】(旧:指定校推薦入学)、学校推薦型選抜【公募制】(旧:公募制推薦入学)、一般選抜(旧:一般入学)などのご相談は、オープンキャンパス・個別の見学会にてお待ちしております。