広い世界で自分を成長させたい
レーン 陽子さん #クリエイティブ スタイリスト
思えば遠くへ来たもんだ・・・。と詠ったのは中原中也だった。例えば、故郷というもの、それも国を離れ異国に生活の基盤を置く人々は、幾ばくなる望郷の念を抱くのだろうか。日本を離れ、香港に生活するレーン陽子さんは、TONI & GUY(トニー&ガイ)セントラル ホンコンのスタイリスト。香港に来て4年半が過ぎた。
もともと “海外で働く” ことに、あまり興味がなかったという彼女。美容に興味があったということと、高校時代、ハンドボールで鳴らしたということもあってか、規律に厳しいといわれた国際文化に入学する。体育大と天秤にかけての選択。就学中は平凡な学生生活を過ごした。唯一残せた結果は2年間の皆勤だった。
就職は中規模サロンを希望した。元来の体育会気質で一日の休日もとらずに練習を重ね、2年10ヶ月後に スタイリストデビューを飾っている。そして。彼女は自分へ イタリア旅行をプレゼントする。海外に興味があったわけでも、まして行きたかったわけでもなかった。でも何故か “海外へ行く” ことが重要だと思った。天命。天は欲するものより、必要なものを与える。開眼だった。
民族・宗教・文化、想像を超えた世界が広がっていた。自分は “井の中の蛙” だった。だから、広い世界で自分を成長させたいと思った。それから1年も経たずに彼女はサロンを退職し、機上の人となった。シドニーに3ヶ月 語学留学した。そのまま12ヶ月滞在を延ばし、現地のサロンでアルバイトをした。
その間、現在の ご主人とも出会った。二人は一緒に生活を始め、彼の海外勤務への願望から、海外へ移転することに決めた。移転先は最終的に香港になった。彼女には希望が 二つあった。一つはTONI & GUYがあること。憧れだった。でも、本拠のあるイギリスで働くには、当時の英語力では無理だと思った。そしてもう一つの希望。できれば日本から あまり離れたくなかった。要件を満たしていたのが香港だった。彼女には日本との距離が重要だった。「安心感がまるで違う」、と彼女は云った。そして今、震災を経た日本を思う。
「日本は、本当に素晴らしい国。私の誇りです。その良さを伝えるためにも、もっともっと日本人は外へ出ていくべき。私は ここ香港で、日本の未来のため美容を通じ何ができるのか、今も考え続ける日々を送っています」
レーン 陽子(旧姓/久冨 陽子)
TONI & GUY Central Salon,Hong Kong クリエイティブ クリエイティブ スタイリスト。東京都出身。2003年3月、国分寺校卒業後、ヘアサロンに就職し、一店舗を経て オーストラリア/シドニーに語学留学する。習得した英会話を生かして海外での生活を決意。2007年より香港のトニー&ガイに勤務し、サロンワークを中心に、ヘアショーや香港のファッションウィークのヘアを手掛ける。留学時に知り合った オーストラリア人の ご主人と2011年に結婚。香港で充実の生活を送る。
東京の美容専門学校は国際文化理容美容専門学校。美容師・理容師の国家資格免許の取得に向けてヘアメイク・カット・ネイル・ブライダル・エステ・着付など、美容のすべてを学ぶ環境です。技術専門の教員が中心に授業や就職面をサポートします。また入学者を募集しています。総合型選抜(旧:AO入学)、学校推薦型選抜【指定校制】(旧:指定校推薦入学)、学校推薦型選抜【公募制】(旧:公募制推薦入学)、一般選抜(旧:一般入学)などのご相談は、オープンキャンパス・個別の見学会にてお待ちしております。