一生に1回だけの「ありがとう」をいただける喜び
優香さん #ブライダルヘアメイク
ブライダルヘアメイクの仕事は花嫁さんの想いを汲み取ることが、とても大切です。「どんなドレスを着たいか」より「休みの日は何をしている?」と聞くほうがその人らしさが分かったりします。例えば「最近、何か買い物されました?」と聞くと「ブーツです」という方。「黒ですか?」「いえベージュです」というやり取りの中から、あ、この方は華やかな雰囲気が好きなのかな、と想像できます。婚礼そのものに関係ない質問が、その人を理解するヒントになるんです。
国際文化を卒業し、最初に就職した美容室では、それといった現場経験がないまま、すぐにブライダルヘアメイクの仕事を任されました。入社1、2カ月の頃だったと思います。「ヘアメイクになりたい」という夢はすぐに叶ったのですが、花嫁さんを満足させることができず、泣かせてしまいました。「結果が出せなければ、本当の意味で自分の夢は叶っていない」ということを痛感した経験でした。
Serenoでは、丁寧に花嫁さんに向き合い、生き方を理解するほどコミュニケーションをとります。だからこそ、当日はそばにいるだけで安心していただけるのだと思います。私、式典や披露宴の最中も花嫁さんとよく目が合うんですよ。目があって、私が何もしなければ彼女は安心。私が少しお直しすると、「お化粧が崩れてたんだな、でも直してくれたからもう大丈夫、優香さんがずっと見ていてくれているから」って信頼してくださいます。私は花嫁さんの手鏡のようなもの。私と目が合うことで、今の自分は一番キレイ、と自信を持ってもらえるんです。
「優香さんでなきゃ」。その言葉に何度も励まされました。心から嬉しい、最高の言葉です。
優香さんに聞きました!!
「ブライダルハウスTUTU」社の和装広告撮影より。ヘアメイク、和装着付も担当。
Q.花嫁さんを泣かせてしまった苦い経験の後は?
今でも忘れませんが、「ヴァンサンカンウェディング2号、ヘアビューティ号」掲載写真の中で、素敵な花嫁さんを作るヘアメイクさんがいて。「弟子にしてください」って会いに行きました。「技術を間近で見るチャンスをください」ということなので、企業に勤めるようなお給料は出ません。生活費は空いた時間のアルバイトで賄いながら、3年間、その方のそばで、花嫁さんに対する想いの強さ、情熱、技術に向き合い続けること、人に対して誠実であること、花嫁さんのその人らしさを大切にすること、たくさん学びました。
Q.ブライダルヘアメイクを目指す人へ
ブライダルヘアメイク希望の方は、進路を決める前に「花嫁さんを見るのが好き」なのか、「花嫁さんを作るのが好き」なのか、自分はどちらのタイプなのかしっかり考えると良いと思います。前者は、もしかすると技術者としては向かないかもしれません。
アシスタント時代は、毎日練習しますし、同じことを何年も続けます。「技術が好き、誰かにヘアメイクしたい」という強い気持ちがないと、仕事として続けられないと思うのです。
優香(ゆか)
株式会社Sereno代表取締役。北海道出身。2003年3月国分寺校美容科卒業。美容室勤務を経て21歳でHairmake Paradise入社、12年勤務の後33歳で独立。現在、シャングリラホテル東京ほか3社と提携。イノセントリー、クリオマリアージュなどドレスショップ、式場、ジュエリーブランドなど20社以上の広告でのヘアメイクを担当。
インスタ→ @hm_yuka
Sereno
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東京都港区赤坂4-9-19 SHITOKUDO ビル5F
TEL:03-4500-7850
女性たちの人生に寄り添い、想いを汲みとり、メイクを通して、その魅力を最大限に引き出してくれるサロン。ブライダルヘアメイクとしての技術者育成にも力を入れている。ブライダル業界でも評価が高く、雑誌などの掲載も多数。
東京の美容専門学校は国際文化理容美容専門学校。美容師・理容師の国家資格免許の取得に向けてヘアメイク・カット・ネイル・ブライダル・エステ・着付など、美容のすべてを学ぶ環境です。技術専門の教員が中心に授業や就職面をサポートします。また入学者を募集しています。総合型選抜(旧:AO入学)、学校推薦型選抜【指定校制】(旧:指定校推薦入学)、学校推薦型選抜【公募制】(旧:公募制推薦入学)、一般選抜(旧:一般入学)などのご相談は、オープンキャンパス・個別の見学会にてお待ちしております。