本格的な「床屋」にこだわり、地元のイカしてる床屋になる
柴田 希成さん #ヘアスタイリスト
生まれてからずっと赤羽で暮らしています(東京都北区)。最近は、都内有数のディープな町としてテレビとかでも取り上げられますが、いろいろな意味で面白い町です。父親もディープな人で、絵に書いたような職人気質の「床屋」で、腕はいいけど酒もたくさん飲むという人です。母もエステやネイルを仕事にしていて、そういう家で育ったので、自然と理美容をめざすようになりました。高校に入った頃は美容希望だったのですが、父の「ふざけるな、床屋になれ」の一言で半強制的に理容科に進学しました。最近国際文化の理容科はすごく学生が増えているようですが、ボクのときは1学年に7人しかいませんでした。入ったものの、やっぱりこれからは美容なんだろうなと思い、美容も資格を取ろうかと考えたことがありました。その気持ちがある日ガラリと変わりました。クラスの友だちと二人で、シュコーラムのヘアショーを見に行ったときです。
シュコーラムというのはオランダの有名なバーバーで、世界中のメンズヘアに影響を与えているサロンですが、ショーが始まる前からすごくて、スタッフの一人が「これから世界最悪のショーがはじまるぜ!」とか言いながらビールをガンガン飲んでいました。それからのステージがとにかくカッコよくて、カルチャーショックってこういうことかと思いました。それ以来、バーバー、それも本格的な床屋になることしか考えられなくなりました。このとき感じたイメージに一番近いと思ったのがウルフマンでした。
ボクが思う「本格的な床屋」というのは、一つのことに特化しているバーバーです。ウルフマンはとことんカッコいい男の髪を追求するサロンで、お客様もそれを求めて来られます。最近はバーバーブームといわれてうれしいことですが、悪い意味ではないのですが、中性的ななんでもありのバーバーもあります。ボクの目指すのはそこではありません。
父は、本当は自分の店を継いでほしいと思っていたようですが、ボクがタトゥーを入れたときにあきらめたようです。昔気質の床屋からすると「なんだそれは!」と怒るのも当然ですが、今はタトゥーも一つの文化となっていることを父も理解してくれているようで、ボクにはボクのやり方があるのだと認めてくれたのでは、と勝手に考えています(苦笑)。
でも、店はそのまま継ぎませんが「ふるさと赤羽」は大好きで、いつかこの町に本格的な床屋をつくり、地元のイカしてる床屋になることを夢見ているのです。
はさみ一つで、いずれは海外へ。ダブルライセンスを生かした仕事を
谷 航さん #ヘアスタイリスト
美容科に入学したのに、どうして理容師になったのかとよく聞かれますが、理由は単純です。ウルフマンのサイトを見て、内装がとてもかっこよかったので、ここに入りたいと思いました。すぐに店に連絡をしたら、理容の免許を取るならいいよと言ってもらえたので、働きながら、国際文化の修得者課程を使って理容免許も取りました。理容、美容の両方の資格を持つ「ダブルライセンス」が目的ではなくて、ただウルフマンに入りたかっただけなのですが、結果的に両方の資格を持てて良かったと思っています。入社して8ヶ月でスタイリストになることができました。僕が担当しているお客さまの6割〜7割は外国人の方です。ウルフマン自体、外国人のお客さまが多いのですが、ボクは英語が話せるので、指名して頂けているのだと思います。
もともと「アメリカの雰囲気」が好きでした。バイクや車などのビンテージなイメージが好きで、いつかアメリカで仕事をしたいと思っていたくらいです。だからなんとなく英語は勉強していました。外国人のお客様は、けっこうズバズバ言ってこられます。こだわりは日本人より強いですね。いいものはいい、だめなものはだめとはっきり言ってくださるので、ボクの性格には合っていると思います。いつかは、本当に海外に行って、いろいろ見てまわり、できれば仕事もしてみたいと思っています。
今、コロナでどこも大変ですが、地方の床屋さんが注目されています。遠くに行けないので、地元のお店に行く方が増えているそうです。これからは、どうしたら、わざわざ都会の店まで来てもらえるか、そこまでして足を運んでもらえるお店にどうしたらできるか、そんなことを考えなければならない時代です。
大変な時代ですが、バーバーは、はさみ1本あればどこでも行けて、家でもできる強い仕事だと思います。メンズにこだわってがんばっていきます。
fromMANAGER 店長さんの柴田さん評
WOLFMAN 神宮前店 店長 吉田 稀音さん
誰からも好かれるいいヤツですよ。けっこうしっかりしていて、とにかくキナリは仕事が上手ですよ。
fromMANAGER 店長さんの谷さん評
WOLFMAN 六本木店 店長 佐々木 和也さん
明るくて前向きなので、外国人のお客様にもどんどん入っていけるという「特技」をもっていますね。それと機械やパソコンにとても強いのでとても助かっています。
学生時代の思い出
柴田 7人しかいないクラスメートでしたが、だからこそとても仲がよくて、今でもみんなと連絡をとりあい情報交換をしています。ここまで少ないと、美容科の連中も気になるらしく、メンズに興味のある人なんかが声をかけてくれたりして(ウルフマン同期の谷航もそうです)。人数が少なくてかえって良かったと思います。
谷 メンズ関係のコンテストにはたくさん出て、校内技術コンテストでも優勝しています。ウルフマンに決める前からメンズのコンテストにばかり出ていたので、もともと理容向きだったのかもしれません。国際文化はルールがきびしかったのに楽しかったですね。
柴田 希成(しばた きなり)
ウルフマン神宮前店ヘアスタイリスト。東京都北区赤羽出身。2019年渋谷校理容科卒業。モノにこだわりをもつ男。商売道具のはさみ、コーム、シェーバーなどはもちろん、古い貨幣のコレクション、クラフトビールの愛飲など「こだわり趣味」多数。
インスタ→@kinari_barber
谷 航(たに わたる)
ウルフマン六本木店ヘアスタイリスト。東京都足立区出身。2019年渋谷校美容科卒業後、通信修得者課程理容科を卒業し、理容、美容の両方の資格を取得。趣味はバイク。今年の目標はビンテージハーレーを買うこと。休日は愛犬ポメラニアンと散歩。
インスタ→@wataru_tani
WOLFMAN(ウルフマン)
WOLFMANホームページ
インスタ→@wolfmanbarber
神宮前店
東京都渋谷区神宮前3-27-23 Uビルディング1F
TEL:03-6447-4285
六本木店
東京都港区赤坂9-6-26 フォンテ六本木1F102
TEL:03-3405-5288
オーナー曽原猛さんが、栃木県佐野市に本格派バーバーとして立ち上げ、約10年を経て東京・神宮前に1号店を、2020年6月に六本木店をオープン。クラフトマンシップを持ったスタッフが、本格的なオールドアメリカンスタイルを提供する。『ウルフマン』の由来は、「一匹狼」。こだわりと信念を追い求めるオーナーのスピリッツがこめられている。
東京の美容専門学校は国際文化理容美容専門学校。美容師・理容師の国家資格免許の取得に向けてヘアメイク・カット・ネイル・ブライダル・エステ・着付など、美容のすべてを学ぶ環境です。技術専門の教員が中心に授業や就職面をサポートします。また入学者を募集しています。総合型選抜(旧:AO入学)、学校推薦型選抜【指定校制】(旧:指定校推薦入学)、学校推薦型選抜【公募制】(旧:公募制推薦入学)、一般選抜(旧:一般入学)などのご相談は、オープンキャンパス・個別の見学会にてお待ちしております。