強い気持ち、そして行動すること
牧野 裕大さん #ヘアメイクアップアーティスト
忘れもしない2005年、音楽業界に携わるおばが「大好きなヘアメイクさんがいるの」と、見せてくれた雑誌のメイクがあまりにも素敵で胸を打たれました。そのヘアメイクを担当していた“嶋田ちあきさん”に憧れ、国際文化に入学後も最初からずっと「僕は美容師にはならない。ヘアメイクアップアーティストになる!」と言い続けていました。また、2009年の美容学生時代にも、何気なく入ったコンビニの書籍コーナーで、ある雑誌の表紙モデルに目を奪われました。ナチュラルメイクなのにこんなに大人っぽく仕上げることが出来るのかと感動しながら読み進めてみると、それもまた、嶋田さんが担当されたものでした。
どうしても嶋田さんのもとで技術を学びたかった僕は、事務所にアシスタントの募集がないか何度も問い合わせ、国際文化を卒業後は嶋田さんのスクール(現在は休講中)に通いながら「アシスタントにしてください!」としつこいくらいにアピール。もちろん技術的なことは努力を続けたし、メイクに対する熱意や思い入れも自信がありました。それらを評価していただけたのか、スクール卒業と同時に嶋田さんの専属アシスタントにしていただくことが叶いました。今では“嶋田さん”ではなく、“師匠”と呼ばせていただいています。5年間、業界のトップとして活躍する師匠のもとで本当に多くのことを学び、2016年にデビューして現在に至ります。
メイクには、人を内面から変化させる力があります。ただ見た目を美しく整えるだけではなく、心にも影響を与えて新たな魅力を引き出すことができる。僕はいつも、初めて担当するタレントさんのメイクをするときは、事前にSNSでその人が自分でメイクした写真を探すようにしています。やはり、自分で施したメイクが一番本人の好みや願望が反映されているはずなので。そうしてほんの少しだけでもその人の“好き”な要素を入れてあげると、気持ちも乗せやすいしその人本来の魅力がより出てくると思います。
強く、エレガント。それが僕の理想とするメイクアップ。
実際よりも少しだけ背伸びしたような、マニッシュで大人っぽいメイクに惹かれます。今後も、“女性から憧れられる女性”をテーマに、アーティスト・牧野裕大としてのメイクを確立していきたいです。
(2021年10月22日取材/文・芳士戸美帆/写真・田口淳一)
牧野さんに質問です!!
Q.ヘアメイクアップアーティストになるためにしておいたほうがいいこと
ファッションと色彩学は学んでおいたほうが良いです。僕は、衣装やスタイルなど全体のバランスに顔(メイク)と頭(ヘア)を足す、という考えでやっています。どんなに素敵なメイクでも、衣装とチグハグでは意味がない。僕も、歴史的な背景なども含めてより深いファッションの知識を学びたいと思っています。
また、色は当然メイクに直結するもの。色同士の相性はもちろん、この色とこの色を混ぜたらどうなるか、この肌色にこの色を乗せたらどうなるかということもとても重要。学生時代は、絵の具を混ぜて色の実験をしたりしていましたよ。
Q.ヘアメイクさんのアシスタントになるには?
アシスタントの和田は僕が講師を務めていたメイクアップスクールの学生だった子です。「気遣いがちゃんとできる子だな」と印象に残っていたので僕から声をかけて、在校時から現場の手伝いをして貰っていました。また、僕自身も野球部時代や国際文化で礼儀作法や目上の方への態度はある程度身に付いていたので、その点も師匠に好感を持っていただいていたようです。どんな仕事にも言えることだとは思いますが、ちょっとした気遣いや礼儀を大切にできると信頼されるようになるし、その人自身のチャンスにもつながるのではないでしょうか。
Q.ヘアメイクに美容師免許は必要?
あったほうが良いです。お仕事の依頼をいただく際は必ずと言っていいほど免許の有無は聞かれますし、実際に、眉毛カットなど美容師免許がないと出来ないこともあります。また、日本ではヘアとメイクはセットで依頼されることがほとんど。僕の場合、国際文化でヘアの基礎は学んでいたので師匠のアシスタントになりたての時からヘアの仕込み(ブローや、アイロンで巻いておくなど)をやっていたのですが、その際「初めてアシスタントにヘアを任せることが出来た」と言っていただき嬉しかったことを覚えています。
マネージャーさんの牧野さん評
決して口数が多い方ではありませんが、無理に相手に媚びることはせず、伝えるべきことはしっかり言うタイプ。そんなところがタレントさんからの信頼にもつながっているのではないでしょうか。いつも、彼に任せておけば絶対に大丈夫だという安心感ある仕事をしてくれます。
牧野 裕大(まきの ゆうだい)
viergeヘアメイクアップアーティスト。東京都出身。1989年6月20日生まれ。2010年渋谷校美容科卒業。5年間嶋田ちあき氏のアシスタントに従事。雑誌、CM、広告のヘアメイクから化粧品の商品企画など幅広く活躍。魅力を最大限に引き出すメイクアップ技術が、多くのモデル、俳優、タレントから強く支持されている。趣味はスポーツ。休日は、Netflixを観たり、バッティングセンターに行くなどして過ごすことが多い。
インスタ→@yudai_makino
vierge(ヴィエルジュ)
vierge(ヴィエルジュ)ホームページ
東京都渋谷区猿楽町18-12 ヒルサイドテラスG3F
TEL:03-5456-8321
多くの女優やタレントから高く支持される人気ヘアメイクアップアーティスト・嶋田ちあき氏が主宰するヘアメイク事務所。ヘアサロン運営やパーソナルメイクレッスンも開催している。
東京の美容専門学校は国際文化理容美容専門学校。美容師・理容師の国家資格免許の取得に向けてヘアメイク・カット・ネイル・ブライダル・エステ・着付など、美容のすべてを学ぶ環境です。技術専門の教員が中心に授業や就職面をサポートします。また入学者を募集しています。総合型選抜(旧:AO入学)、学校推薦型選抜【指定校制】(旧:指定校推薦入学)、学校推薦型選抜【公募制】(旧:公募制推薦入学)、一般選抜(旧:一般入学)などのご相談は、オープンキャンパス・個別の見学会にてお待ちしております。