美容学校で習う基本技術が大きな戦力に
高橋 宏さん #舞台用かつら製作 #床山 #ヘアメイク #特殊メイクアップ
オペラ、バレエ、ミュージカル、芝居といった、舞台芸術で用いるかつら(ウィッグ)を製作し、それを演者さんに装着するのがメインですが、ヘアメイクや結い上げも頼まれることがあり、とにかく舞台で必要な「頭関係」のことは全てやっています。
国際文化の発表会では、特殊メイクステージのスタッフになりました。メイクアップアーティストで、国際文化の特別講師である清水悌先生のご指導でマスク製作などに関わったことが、この世界に進むきっかけになりました。発表会では西遊記の三蔵法師と猪八戒を作りました。この仕事では、たとえばカーラーとか、ウェーブとか、パーパスといった、国家試験の課題ではあるけれど、一般的にはあまり用いられなくなった技術がとても重要です。つまり、美容学校での基本的な学習が現在の自分を支えてくれているわけで、学校にはとても感謝しています。厳しいといわれる学校でしたが、基礎を徹底的に仕込まれたことがとても助かっています。
残念ながら、最近はコロナの影響で舞台の仕事は減ってしまっていますが、その空いた時間にお芝居などの舞台とは別に、ドラァグクイーン向けなどショーやアートに特化したウィッグに挑戦し、製作したものをInstagramにupしています。
それをきっかけに、有名な芸能人やドラァグアーティストの方々からも製作の引き合いがあり、これからは、アーティスティックなオーダーメイドの仕事にも力を入れていこうと考えています。
ウィッグ製作は毛を一本一本網に何千何万も植え込んでいくような地道な作業ですが、製作、結い上げ(ウィッグスタイリング)、装着、ヘアメイクを総合的にできる人が日本にはあまりいないので、職人気質とか細かい仕事が好きな人にも、おすすめ出来る技術(仕事)です。
興味を持ってくれる人が増えれば、スタッフの裾野も広がり、日本の芸術文化の発展にもつながるのではないかと思います。
(2022年1月31日取材/文・篠原博昭/写真・田口淳一)
高橋 宏(たかはし ひろし)
ウィッグヘアアーティスト。1982年生まれ。長野県長野市出身。2004年3月、国分寺校美容科卒業。株式会社丸善かつら勤務後、フリーに。オペラ、バレエ、演劇などのかつら製作、ヘアメイクで活躍中。趣味はバスケットボール、登山。
インスタ→@h1r0sh1.t
東京の美容専門学校は国際文化理容美容専門学校。美容師・理容師の国家資格免許の取得に向けてヘアメイク・カット・ネイル・ブライダル・エステ・着付など、美容のすべてを学ぶ環境です。技術専門の教員が中心に授業や就職面をサポートします。また入学者を募集しています。総合型選抜(旧:AO入学)、学校推薦型選抜【指定校制】(旧:指定校推薦入学)、学校推薦型選抜【公募制】(旧:公募制推薦入学)、一般選抜(旧:一般入学)などのご相談は、オープンキャンパス・個別の見学会にてお待ちしております。