ヘアカラーリストは、ヘアスタイルをデザインするためのいろいろな技術の中でも、特にヘアカラーリングの技術を極めた色のスペシャリストです。ヘアカラーリストには、カラーや薬剤の専門的、化学的な知識と、さまざまな髪色、髪質、髪の状態（ダメージなど）に応じた正確な技術が求められます。
サロンでは、ヘアスタイリスト（ヘアデザイナー）と相談しながら、お客様のニーズやヘアデザイン、ヘアメイクファッションの流行などに合わせたヘアカラーを提案します。

美容師または理容師免許（国家資格）が必須条件です。美容室からの求人が多いので、美容師免許を取得しておいたほうが無難でしょう。美容師同様、厚生労働大臣または都道府県知事の指定した養成施設（美容学校）で学び（昼間課程2年／通信課程3年）、卒業し、美容師国家試験に実技・学科とも合格する必要があります。合格後、公益財団法人理容師美容師試験研修センターに免許を申請すると、美容師名簿に登録され、美容師免許が交付 されます（国家試験に合格しただけでは美容師免許は交付されません）。
美容学校卒業後、美容室に就職し、アシスタント期間を経て、ヘアカラーリストデビューすることが多いようです。一般的には、ヘアスタイリストよりもヘアカラーリストの方が、アシスタント期間が短い傾向があります。
JHCA 日本ヘアカラー協会（※）では、美容師理容師を対象に、ヘアカラーの技術と知識を修得することを目的とした「ヘアカラリスト検定」を実施しています。本学は、日本ヘアカラー協会推薦のヘアカラーリストを講師としたヘアカラーの授業を行っています。通常授業の中で、シングルスターとダブルスターの検定に合格できる技術と知識を身につけることができ、在学中に検定試験を受験できます（ヘアカラリスト検定 認定校）。

※ JHCA 日本ヘアカラー協会とは？
ヘアカラーをとおして日本のヘアファッションの向上を図り、世界に通用するヘアカラーリストの養成等を目指し、1996年に設立。ヘアカラーに関わるイベントやヘアカラリスト検定、ヘアカラーレベルスケールの領布などを行っている。

就職先は美容室が一般的ですが、ヘアカラー専門店も増えてきており、ヘアカラーをメニューに加えているネイルサロンもあります。ヘアカラーリストの求人がある美容室は比較的大きな規模のサロンが多いようですが、企業形態（個人店、チェーン店、フランチャイズなど）、立地、サロンコンセプト（イメージ）、メニューと料金形態などにより、客層や従業員、サロンの雰囲気はさまざまですので、職場環境も違ってきます。ヘアカラーは客層によって求められるカラーデザインやテクニックが異なります。学校選びと同様に、自分に合った就職先を選ぶことが大切です。

美容室に就職した場合は、美容師の給与体系に準じます。初任給は本学に届いている求人票によると、ヘアカラーリストの求人がある美容室は比較的大きいサロンが多いので、20万円前後が多いようです。経験を積み、顧客を多く抱えるようになるとヘアスタイリストと同様の400万円～800万円、トップカラーリストになると、ヘアカラー製品のプロデュースや講習などで副次的な収入を得ることもできます。
ヘアカラー専門店は月収20万円前後～となりますが、専門店の給与は美容室に比べて低い所が多いようです。しかし、美容師免許必須でありながらカットの技術を必要としないため、一度美容を離れた休眠美容師や結婚・出産により就業時間等に制限のある美容師にとっては有効な働き口であるともいえます。

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