１月16日火曜日、午後3時30分。スマホのアラートが一斉に鳴り響き、大地震の発生が告げられました・・・。
もちろん、本当の地震が起きたわけではなく、これは、渋谷校１号館の避難訓練です。
アラートに続いて館内放送で地震発生の告知がなされ、クラスごとに所定の非常口から順次退避し、２分足らずで全員館外に退去しました。本日の訓練はそこまででしたが、実際は、その後自治体が定めている公共の避難場所に集合することになります。...
渋谷校１号館には、１年生10クラス、約360名の学生が在籍しています。この人数を混乱なく誘導することは並大抵のことではありません。訓練では出来ても実際にはどうなるか。しかし、それでも訓練をしておくのと何もしないのとでは全然違うはずです。
今回は、訓練とはいえ、学生たちの表情には緊張感が漂っていました。
「ゆく川の流れは絶えずして・・」という有名な冒頭部で知られる「方丈記」（鴨長明＝12世紀末）の中に、地震についての記述があります。意訳するとこんなことを書いています。
「地震が起こって大きな被害が出ると、しばらくは、みんな『痛ましいことだ』とか言って、日頃の振る舞いや、用心もしっかりするのに、年月を経ると、誰も地震のことなど忘れて、そんな言葉を口にすることもなくなってしまう」
阪神淡路大震災からちょうど23年、東日本大震災からまもなく丸７年になります。あの尊い犠牲と惨禍を忘れないためにも、今こそ、長明の言葉をしっかりと噛みしめる必要があるようです。