パリはサンマルタン運河の橋の脇に。週末、巨大な赤いボールが現れた？！


取り立ててイベントがある様な場所でもなく、観光名所でもない場所なので、ちょっとした違和感がある。天気の良い週末には家族や友達とピクニックなんかをする。そんな穏やかな ふつーの場所です。


この巨大な赤いボールは、シカゴ、セントルイス、ポートランド、ベルリン、シドニー、スコットランド、台北、バルセロナ各国の通りを次々と廻り、今、パリの街にやってきました。これは2001年にセントルイスから始まった企画で、一般の道行く人々を取り込んでのインスタレーション。


各都市の比較的マイナーな（観光地でない）場所や、普段は滅多に立ち止まらないであろう場所に、大きな真っ赤なボールを置いておく。偶然に通りかけた人々は、その大きなボールに いろいろな反応するかもしれない。ちらっと見て、ただ通り過ぎるかもしれない。そのボールを見て 他の何処かを想像するかもしれない。


そして、それらを遠くで見かけた人々には、ボールだけでなく その廻りの通行人も含んで、その場、風景全部がインスタレーションになる。このボールが現れる事によって、その場が普段とは全く違う視点で注目されたり、都市生活の中で普段は会話など生まれず、すれ違っていただろう人々の間に、赤いボールを介して会話が生まれる。


ちょっとしたイタズラ心を感じられるインスタレーションですね。むかし「赤い風船」というフランス映画も みたような、古めかしい風景に可愛らしく見える赤いボールでした。

国際文化学園　企画室(PARIS France)