長年、本学で文化論の講師をお願いしている青野 正さんが、只今個展を開催しています。今回は、かつての鉄工所を改装（というかそのまま）してのギャラリーでの展示ということで、加えてコラボレートするパフォーマンス企画もあり、いつもと違う趣向が楽しめそうです。以下、この企画に寄せた氏の言葉を紹介します。

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DM用の写真撮影の時のことです。何もない、工場であった灰色のコンクリートの床に採集鉄片を柱状にした溶接作品を置き、写真家・大塚 忍さんの仕事を眺めていました。すると、古いガラス越しの陽が明るさを増して、次第に立派な柱の影が列を成して現れてきました。

それは窓に取り残された細壁の影の重なりに過ぎなかったのですが、数十年前、旅先で訪問したロマネスク様式の教会での印象、そんな光景に見えました。かつて重い機械や棚や部品が並び、人が行き来して磨り減ったその床が、静かに祝福されているように見えました。

私は、鉄という材質に魅せられて40年近く制作を続けています。鉄を溶断・溶接する他に、近頃は流離する鉄片とも合流しながら制作をしています。

この度、ギャラリー南製作所の展示にあたり、かつてそこで繰り広げられた労働や日々挑戦の祈りが残る空間に、金属と人との交差を表現できれば・・・。そう思案しているところです。（原文まま）

Information

青野 正　展　STEEL’S  ASH

会期：8/25（木）~ 28（日）& 9/1（木）~ 4（日）

時間：12:00 ~ 18:00（最終日17:00）作家全日在廊予定

場所：ギャラリー南製作所　東京都大田区西糀谷2-22-2

                           ----------tel 03-3742-0519

コラボイベント

8/26→落語　三遊亭楽生　8/27→ベリーダンス　KANKO

9/3→アイルランド音楽　Sam&Nogu　9/4→音楽とダンス　Gypusy Pot & Mai & Yoko　（18:00開演）