昨日と今日、国際文化では2年生（128期）の『卒業試験／学科』が行われておりました。

　パチリしに教室を覗くと、どの“顔”も答案用紙を前に“思案顔”。髪を触る学生、頬杖をつく学生、壁の一点を見つめる学生などなど、“考えるポーズ”はそれぞれで、顎を軽く握った手の指に乗せて“思案”に耽る『考える人』を連想した次第。

　そういえば、その“オーギュスト・ロダン作”『考える人』、もともとは1880年に『地獄の門』という作品の一部として制作され、1888年に切り離されて『詩人』という名称で公開されたのだとか。それがロダン没後に、どういうわけか“リュディエ”という鋳造職人によって『考える人』と改名されて現在に至ったとのことで、本来は“地獄の門”の上から、地獄で苦しむ罪人を“見ている”像とのことであります。

　ワタクシとしてはリュディエさんに一票。どう見ても何かを見ているようには見えないのでありますが、ロダン先生は“見ている”像として作ったわけでありますから、きっと“考える”と“見る”という両動作は似ているのかもしれません。