- 23.01.31
空物語
幼い頃、「人は死ぬとお星さまになる」と絵本か何かで知った。
小学校に入学するといろんなことを学んで「人は死んでもお星さまにはならない」と思うようになった。
学校教育での修学を終えて働きだすと、「人は死んで何になるか」などということは考えなくなった。でも、人は齢(よわい)を重ねて死に多く接するようになると、死後のことを考えるようになるものだ。
宗教的に導かれる人の死後は教えによってさまざまだろうが、霊魂のハナシではなく物質的に考えれば、死んだ後、土葬ならば土に還るし、鳥葬や風葬ならば鳥や生き物に食べられたあと糞になって土に還る。火葬だって、煙になって草木に付着して雨に洗われたり、そのまま上昇して雲になってもいずれは雨になって土に還る。つまるところ、人は宗教を問わず最終的には土に還るのだ。
つまりは地球の大循環へ戻り、地球という星の一部になるのだ。これは海や湖川で亡骸が上がらない故人も同じだ。まぁホントは生きてても地球の一部ではあるのだが…。
ところで、先週の土曜日(1月28日)より、本学(国際文化理容美容専門学校 渋谷校/国分寺校)の『美学』講師、鉄の芸術家こと青野 正さんの個展『ー空物語ー』が始まった。場所は東京都小金井市の『ギャラリーブロッケン』。
ワタクシたちの空に抱くイメージは星に似ているかもしれない。両者ともに頭上にあり、現在も『太陽信仰』の影響下にあるワタクシたちにとっては、故に神に近い存在ということになる。距離的には遠いが身近な存在だ。
その空がテーマの個展ということで、一種、宗教的な印象を受けるものの、願いや祈りといったワタクシたちの思いを代弁するような展示に、寺院に居るような鎮静を感じた次第。
天高く突き上げられた作品群の足元に無数の戦車が置かれ、その戦車群を人の願いやら祈りやらが凌駕しているという展示か。
戦車は117両あるそうで、ウクライナが提供を求めている300両に遠く及ばない。「300両という数量の重さを視覚で表現したかった」と青野さん。
氏の平和への祈りが伝わる『ー空物語ー』。会期は今週いっぱい残っているので、是非にお足運びを。そして、平和を祈ろう。
Information
『青野 正 展 ー空物語ー』
会期 : 2023年1月28日(土)〜 2月5日(日)
12:00 ~ 19:00(最終日17:00)
会場 : ギャラリーブロッケン
〒184-0004 東京都小金井市本町3-4-35
※中央線 武蔵小金井駅下車 徒歩12分
tel&fax 042-381-2723
東京の美容専門学校は国際文化理容美容専門学校。美容師・理容師の国家資格免許の取得に向けてヘアメイク・カット・ネイル・ブライダル・エステ・着付など、美容のすべてを学ぶ環境です。技術専門の教員が中心に授業や就職面をサポートします。また入学者を募集しています。総合型選抜(旧:AO入学)、学校推薦型選抜【指定校制】(旧:指定校推薦入学)、学校推薦型選抜【公募制】(旧:公募制推薦入学)、一般選抜(旧:一般入学)などのご相談は、オープンキャンパス・個別の見学会にてお待ちしております。