このブログでも、折に触れ教員のインプットのハナシをしてきていると思うが、136期生が卒業して140期生が入学してくる合間を縫い、過日、本学（国際文化理容美容専門学校 渋谷校/国分寺校）では教員に向けたアップヘアの講習会が開講され、教員は情報のインプットに励んでおりました。

　講師は『ITAYA』HAIR SALONを主宰する板谷裕實さん。氏はアップスタイルの第一人者で、美容業界でもプロ向けの講習会に引く手あまた。毛流れの美しさを生かした独特な造形美に定評がある。

　時に、センスというのは、その人の生きてきた時間そのもの、いわゆる生きざまが反映されており、他人がそうおいそれとはコピーできないものと考える。というか、そもそも完コピする必要など全くなく、自分が「ハッ！」ときたところだけを取り入れて、最終的に自分オリジナルを創り上げればよいだけのハナシ。否むしろ、色んな人のエッセンスを多く取り入れて、真似して真似して真似しまくったならば、オリジナルを確立しようなどと意識せずとも、自然にオリジナルはつくられるに違いない。

　そんな意味でも、先生たちは色んなエッセンスをインプットして自分をつくり上げ、更にそれを学生が真似して自分をつくり上げる素材にする。そこに何というかセンスの継承みたいなカタチが出来上がるのではないだろうか。

　きっと、独特と云われる板谷さんのセンスも、幾人もの先達のエッセンスが融合したものに違いなく、それを教員が受け継いで、更に学生が受け継ぐ。そんな継承の現場というか中継点を目撃してしまったような講習会でありました。