- 24.12.27
美しき風習
古き良き日本の原風景。
戦後、本格的に半ば強引に民主主義的なるものを性急に取り入れ、良くも悪くもそれまでの社会のカタチを大きく変えてきた日本。
そんななかで、[婚姻]のカタチもまた大きく様変わりしてきたようだ。
今や、婚姻は個人と個人の結びつき以外の何ものでもないが、かつては[個]というよりも[家]と[家]とを結びつけるものとして、[村社会]の存続に大きく寄与してきたものといえた。
今もそうだが、往時の日本社会はより色濃い[父系社会]だったためか、[婚礼のカタチ]もまた、嫁が婿方(むこかた)の家に入る[嫁入り](よめいり)というカタチをとっていた。
[嫁入り]は、地方によっては[馬]に揺られたり、50年ほども前に小柳ルミ子が歌って大ヒットした『瀬戸の花嫁』よろしく[船]で島民に見送られて島を後にしたりと、その地方ならではのカタチをとっていたようだが、概ね同じ村落内や近くの隣村などに嫁ぐ場合は、仲人(なこうど)を先頭に行列をつくり、徒歩で婿方の家に向かったようだ。
平安時代の習俗、夜半に殿方が姫君の館へ通った[通い婚]の名残か、[嫁入り]の多くは[夕暮れ時]に行われたそうで、その後、今の結婚式にあたる[祝言](しゅうげん)が婿方の家で執り行われ、親族やご近所衆を集めた宴会(今の披露宴)が夜通し行われたのだそうだ。なかには酔いつぶれて家に泊まった親類やご近所衆のために、翌朝、新婚夫婦で餅をついて振る舞うという風習もあったというから、こうしたことからも往時の[村社会]の関係性がうかがい知れよう。やはり[嫁を迎入れる]ということは、一つの[家]だけの問題にとどまらず、[村社会](農村社会)全体にとっても、大きな[労働力]を得るということを意味していたのかもしれない。
時に、叶わぬことだが往時にタイムトリップして[嫁入り]という風習をこっそり目にすることができたならば、月明かりの薄暗がりに浮かび上がる提灯(ちょうちん)の灯りに先導される[花嫁行列]は、嫁入りする娘の心象を映して、ぞっとするくらい[美しいもの]だったに違いない。
そんな[心象風景]が、本学(国際文化理容美容専門学校 渋谷校/国分寺校)の『特別授業』で再現された。
荘司理事長[総指揮]のもと、事業部や担任、副担任総出で[お支度]の場面からを卒業間近の2年生(140期)に披露したこの『特別授業』は、古き良き日本の[伝統美]を、しっかりと彼、彼女らの心に焼きつけたに違いない。
というわけで、本年度のブログはこれにて打ち止め。本年も一年、駄文にお付き合い下さり誠にありがとうございました。
2025年が、皆さまにとって良き年となりますことをお祈り申し上げます。
来年もそしてこれからも[美しいもの]を大切にしたいものであります。
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