- 21.02.24
アーリーアメリカン?
かつて、ストレートのロングヘアーは自由や解放の象徴だったか。
ベトナム戦争の反戦運動に揺れた1960年代後半のアメリカでは、若者が反戦の意思表示として男女ともに髪を肩よりも長く伸ばし、それまでのアメリカの文化、宗教、あらゆる価値観を否定して、街を離れ自給自足の共同体生活を送った。
彼らはヒッピーと呼ばれ、そのスタイル、思想は、カウンターカルチャー(サブカルチャー)として世界に広がり、時をも超えて現代に至って尚、その系譜は脈々と受け継がれている。
ジェンダーレス、サスティナブル、ダイバーシティなどなど、今日、日々媒体を賑わすこれらの思想の出発点も、概ねヒッピーカルチャーを土台にしている、といっても過言ではないだろう。
そのヒッピーの代名詞がロングヘアーだった。戦争、人種差別、宗教弾圧…。若者は自由を束縛するあらゆるものからの解放を謳い、カルフォルニアの乾いた風にロングヘアーを靡(な)びかせていた。
それから50年。伸ばし放題のロングヘアーはすっかり鳴りを潜め、ロングであっても前髪がデザインされていたり、80年代を風靡した男子のロン毛も少数派になった。
特に男性のヘアスタイルでは、空前のバーバーブームを背景に、両サイドとバックを刈り上げたフェードスタイルが流行し、あたかも1950年代のGIカットや80年代のテクノカットの再来を思わせる様相。
ただ不思議なことに、ロングヘアーが鳴りを潜めてフェードスタイルの若者が街を闊歩しても、依然ヒッピーカルチャーを原点にしたライフスタイルは流行しており、ファッションとライフスタイルはリンクしないものかと、腑に落ちないワタクシであります。
このほど、本学(国際文化理容美容専門学校 渋谷校/国分寺校)では『Men’s HAIR STYLE Festival』を開催。活躍する3人のスタイリストを迎えて流行りのメンズヘアスタイル計6点をカットしていただいたが、観客を含め多くがフェードスタイル。このスタイルの浸透具合に改めて気づかされた次第。
現在のフェードスタイルの流行には、北アメリカにおける1600年代中頃から始まるヨーロッパから大移動したプロテスタント(新教徒)による開拓期のアーリーアメリカンスタイルへの回帰が見て取れ、これはある意味自然回帰を謳ったという点ではヒッピーカルチャーの原点? と思ったワタクシでありました。尤も1600年代当時のアメリカは、好き好んで自然回帰していたワケでもない(好き好んだ教派もあった)ようでありますが、真相は如何に。
東京の美容専門学校は国際文化理容美容専門学校。美容師・理容師の国家資格免許の取得に向けてヘアメイク・カット・ネイル・ブライダル・エステ・着付など、美容のすべてを学ぶ環境です。技術専門の教員が中心に授業や就職面をサポートします。また入学者を募集しています。総合型選抜(旧:AO入学)、学校推薦型選抜【指定校制】(旧:指定校推薦入学)、学校推薦型選抜【公募制】(旧:公募制推薦入学)、一般選抜(旧:一般入学)などのご相談は、オープンキャンパス・個別の見学会にてお待ちしております。