- 22.10.12
古事記をダンスで
1946年。GHQ占領下だった日本で、昭和天皇は人間宣言をして、それまでの神格化された天皇像を飛び越えて国民に寄り添った。
それ(人間宣言)以前の天皇は、現御神(アキツミカミ=現人神<アラヒトガミ>)とされ、まさに人間ではなく神だった。
その現人神に、人間と同じような寿命があるのはオカシイと考えるのに無理はない。
そうした矛盾に、かつての日本人はどう折り合いをつけてきたのだろう。
日本最古の歴史書『古事記』はこう説明する。
天皇家の系譜が『天照大御神』(アマテラスオオミカミ)に連なるのは有名なハナシ。で、アマテラスの孫『邇邇芸命』(ニニギノミコト)が、葦原中国(アシハラノナカツクニ=日本)を治める命をアマテラスから受け、高天原(タカマガハラ=天界)から下界に降りたのが天孫降臨。
葦原中国に降りたニニギは恋に落ちる。お相手は美人と評判の『木花之佐久夜毘売』(コノハナノサクヤビメ)。早速ニニギは姫の父、大山津見神(オオヤマツミ)に結婚の許しを乞いOKをもらう。ニニギの結婚申し込みに喜んだオオヤマツミは、先走って姉の石長比売(イワナガヒメ)をも一緒に嫁入りさせてしまう。
意に反して酷く醜いイワナガヒメまでもが嫁いできたニニギは、イワナガヒメだけを実家に返してしまう。
すると怒ったオオヤマツミは云う。
「イワナガヒメを妻にすればニニギの命は岩のように永遠のものとなり、コノハナノサクヤビメを妻にすれば木の花が咲くように繁栄するだろう。コノハナノサクヤビメとだけ夫婦になったので、ニニギの命は木の花のように儚くなるだろう」と。
そんなわけで、ニニギの血筋は神でありながら人間のように薄命なのだそうだ。信じるか信じないかはアナタ次第(笑)。
で、このハナシには続きがある。
ニニギと結婚したコノハナノサクヤビメは、一夜にして妊娠したのだそうだ。不貞を疑うニニギへの証として、コノハナノサクヤビメは「身籠った子が天子の子ならば、火の中でも生きるハズ」と云い残し、出産する産屋に火を放って炎の中で三つ子を出産する。
果たして三つ子は無事産まれ、母も傷一つなく出産を終えたのだそうだ。この三つ子の一人がホデリ(火照命=海幸彦)で、一人がホオリ(火遠照命=山幸彦)。ホオリはやがてトヨタマヒメ(豊玉姫)と結ばれ、出来た子がイワレビコ(伊波礼毘古命=初代天皇:神武)なのだそうだ、メデタシメデタシ。
そんな『古事記』にまつわる物語を、コノハナノサクヤビメを中心にダンスパフォーマンスで表現しようというのが、本学(国際文化理容美容専門学校 渋谷校/国分寺校)で『からだコミュニケーション』の授業を担当するスズキ拓朗さん率いる『CHAiroiPLIN』の面々。
只今、11月の公演に向けて稽古の真っ最中だそうで、このストーリーをダンスでどう表現するのか興味津々なのであります。
尚、この公演、本学・荘司礼子校長の『十二単お服上げステージ』との2部構成なのだそうで、コロナ自粛明けの久々のイベント再開にワクワクが止まらないワタクシであります。
Information
『おどる古事記 コノハナノサクヤヒメ』
第1部「十二単お服上げステージ」
第2部「おどる古事記 コノハナノサクヤヒメ」
公演日 : 11月11日(金)15:00開演 / 19:00開演
11月12日(土)14:00開演 / 18:00開演
11月13日(日)14:00開演 / 17:00開演
会 場 : 国際文化ホール
国際文化理容美容専門学校 国分寺校
国分寺市南町3-22-14
料 金 : 一般・・・・・・3,500円
中・高校生・・・2,500円
小学生・・・・・1,500円(3歳〜小学生対象)
※全席自由
お問い合わせ : 株式会社リブ / stage@lib-ag.co.jp
東京の美容専門学校は国際文化理容美容専門学校。美容師・理容師の国家資格免許の取得に向けてヘアメイク・カット・ネイル・ブライダル・エステ・着付など、美容のすべてを学ぶ環境です。技術専門の教員が中心に授業や就職面をサポートします。また入学者を募集しています。総合型選抜(旧:AO入学)、学校推薦型選抜【指定校制】(旧:指定校推薦入学)、学校推薦型選抜【公募制】(旧:公募制推薦入学)、一般選抜(旧:一般入学)などのご相談は、オープンキャンパス・個別の見学会にてお待ちしております。