「自分のレベルって、人と比べてどれくらいなのだろう…」。

　多くの技術者と呼ばれる人たちが一度は持つ疑問に違いない。

　技術者は、日々ユーザーや雇用主の要求に応え、持てる技術を駆使して製品なりサービスなりを創出しているわけで、普段は仕事に追われ自分の技術レベルなどというものを気にする暇などないのかもしれない。

　けれど、ふとした時に自分の立ち位置が気になるのも人情。

　人は誰だって孤独で弱い生きものだから、自身の所属や地位など位置を確認していないと不安で仕方がないに違いない。

　そんな位置を確認したい欲求を満たしてくれるのが、世に数多あるコンテスト（競技会）というものではないだろうか。

　その最たるものが『オリンピック』で、オリンピックともなるとさすがに目的が自身の位置確認というものから国を代表して戦う代理戦争の兵士のような役割りになってしまう感もあるが、まぁ規模の大小はあれコンテスト（競技会）というものには代理戦争的な要素があるのも事実。

　ところで、理美容界にもご多分に漏れず実に沢山のコンテストが存在する。

　特に秋シーズンは、ありとあらゆる理美容技術にまつわるコンテストが開催され、多くの勝者と敗者が生み出されている。

　本学（国際文化理容美容専門学校 渋谷校/国分寺校）の学生も、ジュニア部門から一般技術者に混ざっての部門まで、さまざまなコンテストに出場し、歓喜したり自分の立ち位置を痛感して絶望したりしているようで、まさに秋は悲喜こもごもなのである。

　一方で、こうしたコンテストには教職員も出場しており、過日開催された『2023 ZENKON CONTEST FINAL』(全日本婚礼美容家協会 主催)という婚礼美容技術日本一を決する全国コンテストにも東京予選を勝ち抜いて出場し、各部門で好成績を収めておりました。

　結果は、本HP内『コンテスト結果』をご覧いただくとして、技術者はこうしたコンテストを通じて自身の立ち位置を確認し、得られた結果を誇りに、あるいは励みにして日々の仕事に精進するのでありましょう。