ここのところのバーバーブーム。

　ブームになった要因はいろいろあろうが、一つにフェードカットという刈り上げスタイルの復権が挙げられるに違いない。

　サイドとバックをきれいに刈り上げてトップの髪をサイドパートにきれいに分け、フロントを立ち上げる。もちろん整髪料をたっぷり使う。かつてGIカットと呼ばれたアメリカの軍人が好んだヘアスタイルだ。

　このスタイルは、硬派な男たちの間で定期的に流行を繰り返してきているようで、ワタクシの記憶が確かならば1980年代にも流行った記憶があるし、戦前（第二次世界大戦前）の映画俳優もしていた気がする（実際に見たわけじゃありませんよ）。

　でも、メンズスタイルという大きな括りで見てみると、なにも男は硬派だけではなく軟派な男だっているのであり、なんならどちらにも属さない中間層が最大派閥だったりする（安倍派じゃありませんよ笑）。ビートルズ出現から始まる男のロングヘアだって、女子のスタイルと変わらないが広い意味でのメンズスタイルではある。

　そうしたことを踏まえてか、先日、本学（国際文化理容美容専門学校 渋谷校/国分寺校）で開催された『メンズヘアスタイル フェスティバル』も、回を重ねるごとにスタイルの多様化が見てとれ、メンズスタイルということで十把一絡げにされがちな男のヘアに一石を投じる内容で展開された印象。

　渋谷校の卒業生ステージに立った『OCEAN TOKYO』も『WOLFMAN BARBER SHOP』も、国分寺校のステージに立った『HAREKE』も、ともにそれぞれメンズヘアを追求するサロンで、かっこいいヘアスタイルで決めたい男たちの駆け込み寺だ（令和の世の中はボーダーレス、男の駆け込み寺があってもいいのだ）。

　この日も、男の救世主たるメンズサロンと将来の救世主を夢見る来場者の皆さん、それに本学在校生との間で、熱い時間が共有されていたようでありました。