- 24.11.18
陰翳礼讃
レンブラント・ファン・レイン。
フェルメール、カラヴァッジョ、ルーベンス、ベラスケスらに並ぶ、バロック絵画を代表する画家の一人だ。
世の中では、画家を称して[光の画家]と呼ぶ。
暗く重い画面に[横斜め上方]から[光]をうっすら浴びた人物がぼうっと浮かび上がる。
画家は、陰影を駆使して人物の内面に迫る。[光の魔術師]とも呼ばれる所以だ。
もともと『レンブラント』は[肖像画家]だったと聞く。きっと肖像を描くうちに内的な世界の表現を渇望し、試行錯誤を繰り返して到達しえた[絵画表現]だったに違いない。
その[表現方法]が、[人物の肖像]を撮影する際の照明技法[ライティング]に取り入れられた。それ故、その[ライティング]はレンブラントの名を冠して[レンブラントライト]と呼ばれ、被写体正面『斜め45°やや上方』から照射されて人物に深い陰影を与え、みごとに内面の世界を照らし出した。
[レンブラントライト]は、おもに[スタジオ撮影]での[ライティング]のスタンダードとなり、現在でも多くの撮影に取り入れられている。
先日行われた本学(国際文化理容美容専門学校 渋谷校/国分寺校)の『特別授業』は、カメラマンの『松山優介』さんを講師に招いた[ヘア撮影]に関する授業。
松山さんは、[理美容界]で最も権威ある[ヘアコンテスト]と称される『ジャパン ヘアドレッシング アワード』で、毎年多くの受賞作品の[撮影]を担当してきた超売れっ子。授業では、スタンダードな[レンブラントライト]に加え、スポットライトを効果的に駆使した撮影を披露。1年生(142期)の見守る前で、学生をモデルに教職員がヘアメイクする作品を撮影して[写真表現]の妙を伝えた。
文豪・谷崎潤一郎は、著書『陰翳礼讃』(いんえいらいさん)の中で、連綿と受け継がれてきた[日本の美意識]、[陰翳の美]を失ってはならないと警鐘を鳴らした。
ステージで展開する松山氏の[作品撮り]をパチリするにつけ、ワタクシも[影ある男]になってみたかったなぁ…と、斜め45°の顔を意識してみたりするのであります…。あ、そういうことじゃない…。
SNS Share
MONTHRY ARCHIVE
東京の美容専門学校は国際文化理容美容専門学校。美容師・理容師の国家資格免許の取得に向けてヘアメイク・カット・ネイル・ブライダル・エステ・着付など、美容のすべてを学ぶ環境です。技術専門の教員が中心に授業や就職面をサポートします。また入学者を募集しています。総合型選抜(旧:AO入学)、学校推薦型選抜【指定校制】(旧:指定校推薦入学)、学校推薦型選抜【公募制】(旧:公募制推薦入学)、一般選抜(旧:一般入学)などのご相談は、オープンキャンパス・個別の見学会にてお待ちしております。